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【墓石の起源】なぜお墓は石なのか

TOPICS2020.02.29

【墓石の起源】なぜお墓は石なのか

 

昔からお墓には石が当たり前のように使われてきました。ペットのお墓もまた、石で作られたお墓が数多く販売されています。ペットのお墓には、石で作られたものから、セラミックで作られたもの、ガラス、クリスタルで作られたもの、様々な種類のお墓があります。

ペット供養のための商品は、お墓以外にも仏壇、ロケット、ペンダント、ダイヤモンドに遺骨を粉状にしたもの(粉骨/ふんこつ)を混ぜて作った指輪(リング)など、たくさんの供養品があります。ペットの遺骨を郵送すると、粉骨にして郵送してくれるサービスもあります。

 

 

様々なペット供養商品が販売されている中で、

  

お墓はなぜ石で作られているの?

 

と、疑問に感じたことはないでしょうか。そこで、なぜ昔からお墓に石が使われてきたのかご紹介させていただきます。

 

 

 

神話の国島根県の東出雲町に黄泉比良坂(よもつひらさか)と呼ばれる場所があるのをご存知でしょうか。

黄泉比良坂は古事記にも日本書紀にも記されている死者の世界、つまりあの世とこの世を結ぶ場所と言い伝えられています。

 

日本神話における始まりの神々であるイザナミ(妻)とイザナギ(夫)は二人の間に多数の神を生み出しました。 様々な神を生んだことによって、世界を形成する多様な神々が誕生したが、妻イザナミは、火の神ヒノカグツチを生む際に陰部を焼かれて命を落とします。夫のイザナギは比婆山にイザナミを葬るのですが、死後も恋しく思い黄泉の国(あの世)へイザナミを連れ戻しに行くのでした。

 

しかしイザナミは、黄泉神に相談しなければこの世に帰ることができず、相談する間、自分の姿を見ないようイザナギに伝えました。しかし、待ちきれなかったイザナギはこの約束を破り、イザナミの黄泉の国での姿を見てしまうのです。そこには目を覆うほど醜い屍と化した妻の姿があったのです。恐ろしくなったイザナミは逃げ出し、その後をイザナミは黄泉の鬼女と共に追いかけていきました。

追っ手をなんとか振り切ったイザナミは、その場に大岩を置いて黄泉の国への入り口をふさぎました。大岩を挟んでイザナミとイザナギはあの世とこの世で会話をすることになるのですが、その大岩は「千引石」(ちびきいわ・千人の力でようやく動かせるという巨岩)とも呼ばれており、実はこれが日本で最初の墓石とも考えられているそうです。

 

現世で生きる家族と、亡くなった家族が「石」を通じて会話することができるという意味で、お墓には石が使われるようになったと言い伝えられています。

 

 

 

 

 

「今まで一緒に楽しい時間をありがとう」

「今日こんなことがあったよ」

「今日も行ってくるね」

 

お墓に向かって手を合わせて感謝の心を伝えたり近況を報告するなど、最愛のペットと「会話」をし、虹の橋にいるペットに想いを伝える、それが「供養」ではないかと感じています。

 

最愛のペットが亡くなり、お葬式、火葬を済まされ骨壷に遺骨を入れたままご供養されている方がほとんどかと思われます。この、お墓が「石」である意味を知ることで、改めて供養のあり方について考えるきっかけになれば幸いです。